伯方塩業株式会社

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塩ってどんなもの?

基礎知識

塩にはどんな特徴があるの?

塩は「塩化ナトリウム(NaCl)」の結晶で、約800°Cで液体に、約1,400°Cで気体になります。
熱には強い塩ですが、湿気に弱く湿度が75%以上になると溶けてしまいます。 また、濃い塩水(飽和溶液)は、約-21°Cまで凍りません。この特徴から、道路に撒く融雪剤や遠洋漁業の魚の冷凍などに塩が利用されています。

塩の結晶は、
どんな形で何色をしているの?

結晶の基本の形は、正六面体(サイコロ型)ですが、結晶する時の環境や条件の違いで「フレーク状」「球状」など、いろいろな形の結晶ができます。
塩の結晶は無色透明ですが、光の乱反射によって白く見えています。グレーやピンク色をした塩もありますが、それは結晶の中に含まれる泥や砂、酸化鉄などの不純物の色です。また、塩を水に溶かすと白くにごることがあります。その場合には、塩が固まらないようにするために使用している食品添加物(固結防止剤)など、水に溶けないものが入っている可能性があります。
※海藻の成分が入った藻塩の色は、海藻由来のもので不純物の色ではありません。

塩にはどんな種類があるの?

お店にはたくさんの塩が並んでいますが、日本で販売されている塩がどれくらいあるのかご存じですか?その数は、なんと1,500以上にのぼります。その塩を原料で分けると「岩塩」「湖塩」「海水塩」の3種類。それぞれの塩がどのようにできるのかをご紹介します。

岩塩

地殻変動で陸地に閉じ込められた海水の水分が蒸発し、その上に土砂が積み重なって地中で結晶した塩。古いものは5億年前、新しいもので200万年前にできた塩だと言われています。

湖塩

地殻変動で陸地に閉じ込められた海水の水分が蒸発して結晶した塩、または塩分濃度が高くなった塩湖の水を煮詰めてつくった塩。塩湖として有名なのは、アラビア半島の北西部にある「死海」やボリビアの「ウユニ塩湖」です。

海水塩

海水を原料とした塩。海水を煮詰めてつくったものや、天日で水分を蒸発させて結晶させた塩などがあります。

日本では岩塩などの塩資源がないため海水を原料とした塩つくりが中心ですが、世界の塩生産量を見ると岩塩が約60%と多く、海水塩は30%ほどしかありません。また、生産量はごくわずかですが日本には、海から離れた山間部の塩化物泉(食塩泉:海水と同じくらいの塩分濃度)からつくられる山塩があります。

レシピでよく見る「ひとつまみ」
「少々」って
どれくらいの量なの?

一般的には
ひとつまみ:約1g(親指と人差し指、中指の3本の指でつまんだ量)
少々:約0.5g(親指と人差し指の2本の指でつまんだ量)
個人差があるので自分の「ひとつまみ」「少々」の量を知るのも料理上手への第一歩かも知れません。

【大さじ1】【小さじ1】だと塩の重さはどれくらいになるの?

商品によって塩の重さは変わります。

写真1は、当社商品を左から「フルール・ド・セル」「伯方の塩」「伯方の塩 焼塩」の順に、それぞれ50gずつ試験管に入れた写真です。同じ50gでも結晶の大きいフレーク状の「フルール・ド・セル」は、結晶と結晶の間にすき間があるため「かさ」が大きくなり、他の塩に比べて倍以上にもなっているのがわかります。このように、結晶の大きさや形によって「かさ」が変化し、また含まれる水分の量でも重さが変わってきます。

塩にも賞味期限はあるの?

塩は、金・銀・ダイヤモンドなどと同じ鉱物(英語ではmineral:ミネラル)で、時間が経っても品質の変化がほとんどありません。数億年前にできた岩塩を今でも食べることができることからも、塩には賞味期限がないことがわかります。
食品表示基準でも、賞味期限の表示を省略することが認められているため、ほとんどの塩には賞味期限が記載されていません。
※ハーブやスパイスなどが入った塩には、賞味期限がありますのでご注意ください。

塩の保存する時に
気を付けることはあるの?

容器に移した塩が固まってカチカチになっている!ということがありますよね。
塩には「固まりやすい」「においを吸着しやすい」といった性質があるため、保存する際には注意が必要です。

注意1

温度変化の大きいところや湿度の高いところを避けて保存

Point

固まってしまった塩は、軽くほぐしてクッキングシートを敷いたフライパンに薄く広げ、弱火で炒るとサラサラに。
※カチカチに固まっている場合には、軽く水分を含ませるとほぐしやすくなります。

注意2

密閉容器を使用して、においの強いものの側を避けて保存

※冷蔵庫での保存は、「出し入れ時の温度変化によって結露して塩が固まる」「他の食べ物のにおいが移る」などの可能性があります。