こだわりの味探訪
Tasteル・トワ・ルージュ
2011年6月取材
料理の上できらめく大粒のフルール・ド・セル。このお皿(写真)はフォアグラのテリーヌです。
ここは松山市郊外に立つ一軒家のフランス料理店「ル・トワ・ルージュ」。瀬戸内の新鮮な魚介類をふんだんに使った、瀬戸内仏蘭西料理とも・・・。
冷たいスープは焼塩で
1990年にオープンしてから、ずっと『伯方の塩』を使っていただいているこのお店。閑静な住宅街にあります。
オーナーシェフの岡田三朗氏にお話を伺いながらランチをいただきました。
ランチは、前菜、スープ、メインディッシュ、デザート、紅茶と続きました。前菜は暖かいもの・冷たいもの、そして味の濃淡のコントラストで楽しむことが出来ました。
また、かぼちゃの冷製スープは塩でかぼちゃの甘味をぐっと引き立てることが出来、思わず「おかわり」をしたくなるほどでした。
「冷たいものは焼塩が早く溶けるので便利ですね」
メインディッシュのステーキにはフルール・ド・セル
そして、いよいよメインの子鴨のロースト肉です。軽く塩・コショウをして盛り付けの最後に、大粒のフルール・ド・セルをトッピング。
目の前に出され、すぐに食べたい気持ちを抑え、じっくりとロースト肉を観察。肉の上にはキラキラと光るフルール・ド・セルが!!そのまま一口いただきま~す。
美味しい肉の旨みと大粒の塩が口の中に溶け広がりました。本当に良い素材は塩だけで十分美味しさを引き出してくれるのですね。
おウチでフルール・ド・セルを使ってチャレンジ!
コースの後に、特別に作っていただいた「じゃがいものリヨン風」は家庭で手軽に作れるメニューとか。
つくり方はサイコロ状に切ったじゃがいもと玉ねぎをニンニクと少しの塩で炒め、仕上げにフルール・ド・セルをトッピング。
口中で塩味と甘味が素材と絡み合います。お子さんに喜ばれるメニューということです。試してみませんか?
“伯方の塩”にこだわっている点とは?
「"伯方の塩"ならギリギリの量を使っても最後まで塩からくならずに味わうことができる点です。精製された塩だと塩味がどんどん強くなってきますね。」と。
塩が足りないと料理が水っぽくなり、旨味や甘味を引き出せないということでした。
そして、伯方の塩の3種類も各々の特徴を捉えて使い分けていました。粗塩は下ごしらえや汁物に。小粒の焼塩は早く溶けて欲しい冷たいソースなどに。大粒のフルール・ド・セルは、仕上げに飾り塩として使い、塩の歯ごたえと口中で素材の甘味と絡みあい、ゆっくり溶けていく塩味を楽しむ・・・といった具合です。
塩の使い方のコツは?
「勇気をもって、塩をキチンと使うこと。もうちょっと入れると『しょっぱい』、というギリギリまで塩を入れる。そして、必ず味見をすることですね。
和食がだしや味を素材に含ませることに対し、洋食は素材の味を引き出す、と言えばいいでしょうか。」
味見をしない方が多い、というのは私も大いに反省するところでした。
最後にオーナーから一言。
「美味しいものは、人を笑顔にする。ちゃんとしたものをちゃんと料理してお出しする。驚きや夢、感動を提供するのがプロだと考えています。」と。
ル・トワ・ルージュ
- 所在地
- 愛媛県松山市北久米町1094-3
- TEL
- 089-958-7088
- ホームページ
※最新の営業情報は、店舗にご確認ください。